ソフトレンズあれコレ -シリコンハイドロゲル-
ソフトレンズには大きく分けて
○HEMA素材
○シリコンハイドロゲル素材
の2種類があります。
○HEMA素材
従来のソフトレンズ素材です。
イオン性/非イオン性や高含水/低含水によってグループⅠ~Ⅳに分類されます。
HEMA素材は酸素透過性を高くするとレンズが乾きやすくなる、
乾きにくくすると酸素透過性が低くなるというジレンマがありました。
酸素透過性は眼の細胞への影響にも関係するものですし、レンズの乾きは着け心地に直結するポイントの1つです。
レンズが乾きにくいまま、酸素透過性を高くできる素材というのは、理想でした。
イオン性/非イオン性、含水率について詳しくは過去記事をどうぞ!⇓
ソフトレンズあれコレ -その1 含水率- - コンタクトあれコレ
ソフトレンズあれコレ-その2 イオン性/非イオン性- - コンタクトあれコレ
○シリコンハイドロゲル素材
従来のHEMA素材と違い、素材自体が酸素を通すことが出来る素材。
つまり
低含水でレンズが乾きにくいまま、酸素透過性が高いレンズが可能になりました。
しかしデメリットもあります。
・硬さ・・・従来のHEMA素材に比べてレンズが硬くなりがちです。
コンタクトのメーカーやデザインによって工夫・改良されています。
・汚れ・・・含水量が少ないので、タンパク質汚れの吸収は少ないのですが、
脂質(油)汚れが吸着しやすい特徴があります。
お化粧をする人は注意が必要です。
またレンズの洗浄剤(ケア用品)を選ぶ時にも注意が必要です。
簡単に言うと防腐剤との相性が悪いという研究結果があるのです。
ケア用品とレンズの組み合わせによっては、眼(角膜)に傷を作ってしまいます。
防腐剤の入っていないケア用品は何種類かあります。ちゃんと確認して使いましょう。
またケア用品によって使い方はそれぞれです。浸けておくだけでは洗浄できないものもたくさんあります。
こすり洗いが必要かどうかなど、よく確認して正しく使いましょう。
ーまとめー
シリコンハイドロゲル素材は、従来の素材にあったジレンマを払拭した理想の素材と言えます。
デメリットなど注意点をよく確認して使えば、目の負担を軽減した安全性の高いレンズになります。
シリコンレンズの種類もたくさんあります。
専門の眼科医・スタッフと良く相談して、ルールを守り正しく使いましょう。